❼現役の魚屋さんが贈る【魚の教科書】

皆さんこんにちは😃ナベっちFCです。

今回は魚料理についてお贈りいたします。

 

皆さんは《料理の5法》をご存知ですか❓

(生・焼・煮・蒸・揚)の事を言います。皆さん知ってますね。

この5法の中の【焼】をご紹介します。

一番簡単ですが、いまいち美味しい塩焼きにならないと思っていませんか❓

この方法を知れば、たちまち【焼】が美味しく出来て、尚且つ楽しくできます。

先ずは【焼】の仕組みを知りましょう。

 

【焼】とは何か❓

その仕組みは《空気を媒体として加熱する、蒸し料理です。》

空気の特性は、『熱しやすく、冷めやすい』こと。

その熱源は、『炎』と、そこから放出される『赤外線』である。

 

その温度帯は、

❶低温〈140〜160°〉

 焼き目を付けない温度帯。“白焼き“等

❷中温〈170〜190°〉

 魚・肉料理で一番よく使われる温度帯

❸高温〈200〜250°〉

 仕上げに香りを出す温度帯

 

その効果とは、

①タンパク質を熱で固め、脂を溶かし《味を深める》

 例 焼き物全般・炙り

②高温で水分を飛ばして、熱による香ばしさで《臭みを隠す》

 例 カツオのタタキ

③高温加熱で《雑菌を殺す》

④雑菌が繁殖する水分を除去して《保存性を高める》

 例 焼き干し

 

このように用途により温度帯を変えていく事で美味しい焼き物になります。

サァ〜それでは焼きの王道の【塩焼き】から進めましょう。

 

【塩焼き】

醤油の要らない、美味しい塩焼きの作り方は、

塩の当て方と焼き方で決まる。

⑴下処理→水拭き→《二段塩》が本来の塩焼きです。

⑵薄塩を“なで塩“で満遍なく当てて、10分〜15分置く。

 出てきた水分は拭かない。これが一段塩。

⑶焼く直前に、全体に“はじき塩”で塩を振る。これが二段塩。

 はじき塩とは湿らせた手で塩を握り、手を開き、

 手に付いた塩をはじくように、パッパッっと振るやり方。

 皆さんはきっと塩を適当に掴んで振る“振り塩“の一回で焼いていると思います。

 “振り塩“は熟練の料理人がする方法で、素人が振ると均等に振れず、ダマになり

 全く美味しくない塩焼きになります。(T . T)

 また二段塩をしないので、味気ない塩焼きになっていませんか❓

 このひと手間でグンと味を深めるのです。

⑷二段塩をしたら、余熱をせずにグリルに並べ、表側を強火で

 1割焼くと裏返してもくっつきません。

⑸“裏側“にして『中火』で7割焼く。

⑹“表側“にして残り2割を焼き上げる。

 

すなわち、焼き加減は表側から《1:7:2》

フライパンで焼く場合でも同じ比率で‼️

魚焼きの黄金比率です。

サァ〜皆さんも一度“二段塩“で美味しい塩焼きを

作ってみましょう。

 

次回は【焼き切り(タタキ)】と【漬け焼き】をお贈りいたします。

お楽しみに〜