➓現役の魚屋さんが贈る【魚の教科書】

皆さんこんにちは😃ナベっちFCです。

今回は【煮る】のあれこれをご紹介していきます。

 

❶【湯煮】

 最短で和洋中のアレンジ可能。魚の原味を味わう。

⑴薄塩を満遍なく当てて、しばらく置く。

(下味と余分な水分、臭みを抜くため)

⑵フライパンに魚が隠れる程の水を張り、日本酒を猪口一杯入れ強火。

⑶沸いたら魚を入れ、沸騰させないように火加減を調整する

(沸騰させると旨味が逃げます)

⑷アクを取りながら、白濁した煮汁に透明感が出て来たら、

 中心まで火が通った証、完成‼️

★《和風》

 長ネギを刻んで、ポン酢、七味をお好みで

★《洋風》

 オリーブ油又はバター少量、醤油、コショウ、刻み大葉をお好みで

★《中華風》

 すり生姜、醤油、長ネギの千切り、豆板醤、ごま油をお好みで

⑸焼き魚よりも酸化が抑えられ、保存性が良い。

 

❷【マース煮

 煮魚の原点、色んな野菜と相性が良く、栄養バランス良し👍

⑴ボウルに塩で濃いすまし汁程度の塩水を作る

⑵フライパンに油少々ひき、中火で魚の裏側から焼き色が付くまで焼く

⑶魚を返し表側も同様に焼き、その時に長ネギを焼き筋が付くまで焼く

⑷再び魚を返し、酒をコップ半分くらい注ぎ酒蒸し、

火が通ったら蓋を取り酒を飛ばす。

⑸で⑴の塩水をヒタヒタより少なめに注ぎ、お好みで醤油とミリンで調味

⑹中火で沸かしながら煮汁を魚にかけ続ける。

 身がほぐれるようになったら完成。

⑺【湯煮】と同様に和洋中のアレンジ可能

 

❸【早煮】

 調味料の仕組みと火加減で臭みを消し、最短で仕上げる

《醤油煮》

5分で照り良く仕上げる。

大切なのは調味の順序と味見

⑴フライパンに酒を猪口一杯入れ、中火で沸いたら魚を入れる

⑵酒コップ半分くらい注ぎ、砂糖少々加えて酒蒸し

(生姜を入れる場合はここで加える。)

⑶火が通ったら蓋を取り酒を飛ばす

⑷醤油を少しずつ加えて塩味を決め、ミリンを少しずつ加えて甘味を決める

⑸煮汁をかけながら照りが出て来たら完成

 

❹【味噌煮】

 味噌は煮汁に溶いて戻しておくと時短になります

⑴フライパンに猪口一杯入れ中火で沸いたら魚を入れる

⑵酒コップ半分くらいを注ぎ、砂糖少々加えて酒蒸し

(生姜を入れる場合はここで加える)

⑶火が通ったら蓋を取り酒を飛ばす

⑷溶かした味噌を加えて塩味を決める

⑸ミリンを少しずつ加えて甘味を決める

⑹煮汁をかけながら照りが出て来たら完成

 

♥︎重要ポイント

★わざわざヒタヒタより少なめに煮汁をかけ続けるのは、

 早く沸くのと、味は冷めていく過程で染みていく。

 その特性を利用しているからです。

★身の下半分は熱いが、上半分は冷めている状態を作り出し

 熱い煮汁をかけながら、かけては冷まし、かけては冷まし

 味を染み込ませるのです。

 

次回は【蒸す】についてお贈りいたします。

お楽しみに〜